小城の人

江本 志壽雄 さん

江本饅頭店

大正元年創業の江本饅頭店 三代目店主。

夫婦二人三脚で守る、伝統の味

103年続く老舗饅頭店

多くの人が往来する、長崎街道の宿場町。その通りに、大正元年創業の老舗饅頭店がある。

店は祖母が始めたもので、父が二代目。江本さんは店を継ぐ気はなく、会社員として働いていた。ところが、55歳を迎えた平成17年に転機が訪れた。

年齢的に店を続けるのが困難になった両親から急きょ、店を任されることになったのだ。

「昔から彼岸や正月前の忙しい時は夫婦で手伝いに来ていたので、もち作りはなんとか大丈夫でした。問題はあんこ。父からレシピノートを受け取ったんですが、それが参考にならなくてね。舌が覚えている味を頼りに、妻と試行錯誤しました」と振り返る。

赤ちゃんのほっぺのような もちもち食感

紅白の色合いが可愛らしい「大福もち」は、もちもちと柔らかく、舌触りもなめらか。しかも、翌日まで硬くならないというから驚き。

ついたもち米に砂糖とお湯を加えて手でこねることで、もちの美味しさが続くそうだ。

普段作られているのは「大福もち」、よもぎの香りが広がる「よもぎ団子」、そしてあんこたっぷりの「回転焼き」の3種類で、市内の直売所にも並ぶ。

もちとあんこを作るのは江本さん、それを丸めるのは妻の智子さんが担当している。

「丸めるのって難しいんだけど、(妻は)きれいに丸めるんだよ。私一人じゃ饅頭は作れない。2人で一人前なんだよ。お互いが元気な限り、店を続けていきたいね」と智子さんを見る。

お客さんからの”美味しかったよという言葉を励みに、2人の饅頭作りは今日も続く。

お店

江本饅頭店

営業時間

8:30~売り切れ次第

住所

牛津町牛津729-1

電話番号

0952660638

定休日

水曜日