小城の人

パン好きのパン屋さんが焼いた 口福こうふくパン

6年前にオープンしたPain sucreのパンは、ふわふわの生地にクリームや素材が贅沢に入り、朝から客足が途絶えません。坂井さんがパン職人を目指したのは高校３年生の夏。「やりたいことがなくて、でも売店のパンを食べたときっていつも幸せだなって。パンを食べてあんなに幸せになれるのなら、それをたくさんの人に届けたいと思ったのがきっかけです」と微笑みます。

パン作りの楽しさに天職だと確信した坂井さんは技術を磨き、縁あってパン屋「エリーゼ」のあとにオープンしました。「自分のパンが受け入れられるか分からなかったんですけど、ボリュームのある若者向けのパンや、ご年配の方がお求めになる豆パン、他にも卵不使用や乳製品不使用など、たくさん種類を置くことで多くのお客様に愛されているのかなと思います。とても光栄で嬉しいです」。

なかでも師匠から教えてもらった生スコーンは不動の人気№１。しっとりとした食感と美味しさは他にはない味わいです。

「作りたいパンがいっぱいあるんですけど、単発で出せても、今あるパンをなくすと悲しむお客様がいらっしゃるので、それらを披露する場としても2店舗目を計画しています」と、新たな構想を描きながら愛情を込めてパン作りに励む坂井さん。毎朝４時から丁寧に作られたパンは食べた人を自然と笑顔にしています。