小城の人

南里昌芳さん

須賀神社宮司

1968年生まれ 須賀神社宮司

人々の安らぎの場所

 須賀神社は延暦22(803)年に創建され、正和5(1316)年に千葉胤貞が京都の祗園社(現在の八坂神社)の御分霊を奉ったことから「祇園社」と称されました。明治時代に名前が「須賀神社」に変わりましたが、今も「おぎおんさん」と呼ばれているゆえんです。

 南里さんは宮司となってから古い資料をもとに神社の歴史を調べられ、「資料には氏子さんをはじめ、遠方からの参拝者も多かったこと。佐賀藩の藩祖・鍋島直茂により建物が修復され、旧佐賀城内に須賀神社の御分霊が奉られていたことも記されており、大切にされてきた神社だということがわかります」と教えていただきました。

 さらに文献を元に昔の姿に戻そうと、2月の花柴祇園では開運守の神符に神社の小柴の枝を添えた「花柴」、五穀豊穰を祈る9月の柿祇園では稲穂符を訪れた人に頒布されています。

 「夏の祗園祭を団扇祇園というのは疫病をうちわで追い払うためです。昔は病気の理由が分からず、不安が大きかった。その恐れを祓い、皆さんに安心を届けるのも神社の務めだと思います。常に清浄な気を保ち、皆さんから、『ここに来るとほっとする』『元気になる』、と親しんでいただけるようこれからも心がけていきます」と南里宮司。参詣者のために清掃を行い、大切に守られています。

 運気が上がるという昇運の石段を登り、本殿にたどり着くと、確かに。何とも晴れやかな気持ちになり、絶景が広がります。

住所

小城町松尾3594

電話

0952727115