小城の人

小城の原風景をかたちに 心和む手作りオブジェ

原田電気の社屋を飾る、ユニークでクオリティの高いオブジェは、原田社長の“見る人の心を和ませたい”という思いが込められています。

昭和52年、原田さんは大阪で磨いた電気工事の腕だけを武器に、手提げ袋に修理道具を入れ、小城の町を一軒一軒営業に歩き回ったそうです。

「大阪ではお客様の目の前で修理をするのが常識でした。その経験があったので、どんな仕事もやり遂げ、お客様から信用を得ることができたと思います。今ではお客様に喜んでいただけることが楽しくてしょうがありません。スタッフにも迷った時はお客様の得する方を選べば後悔しないと教えています」と笑顔で語ります。

３年前に社屋をリニューアルした際、手先の器用さを生かしてシンボル的なものを飾ろうと、オブジェの制作をスタートしました。

「仕事が終わってから、全て一人で作っているので１か月はかかりますね。完成と同時に次の構想が浮かぶので、どう形にするかわくわくします。皆さんの期待を上回るような、あっと驚くようなものを作りたくなるんですよ」と茶目っ気たっぷりの原田さん。

昭和の時代を感じさせる作品について「私の中にある小城の昔ながらの風景を表現しています。最初は自分の楽しみとして始めたものですが、見た人から “懐かしくて、ほっこりする”と喜んでもらえるのが励みになります」と創作意欲に燃えています。