小城の人

的確な指導で選手を支える

テニスを愛し、その楽しさを広めたいとショップや教室を営む古賀さんは、3年前から車いすテニス界の期待の新星・大谷桃子選手（佐賀市）のコーチをしています。 大谷さんからコーチになってほしいと猛アプローチを受け、当初は車いすテニスの経験がないのに指導はできないと断りますが、テニス仲間として練習をサポート。その直後の広島オープンで大谷選手は準優勝を収め、競技を始めてわずか１年で東京パラリンピックに向けた強化指定選手に選ばれました。

「有望な選手だからこそ迷いもしましたが、覚悟を決めてコーチをしています。指導するときは大谷の障がいを理解した上で、体や筋力の使い方を意識しています。私も車いすに乗って練習しますが、ラケットとハンドルを持つ右手の疲労が尋常ではありません。大谷の凄さを改めて実感します」と自身でも競技を体感。古賀さんの的確な指導の結果、大谷選手は現在JWTA国内シングルスランキング1位に上り詰めました。

「目標はグランドスラム優勝と来年のメダル獲得です。期待に応えられるよう力を合わせて頑張ります」と世界各地での試合にも同行し、大谷選手を支えます。

テニスの魅力を広めるため、「将来、誰もがプレーができる屋内型のテニスコートを小城につくりたい」と展望を語る古賀コーチ。子どもたちに向ける眼差しが優しく光っていました。