小城の人

地域で愛される季節の和菓子

昔ながらのまんじゅう、色とりどりのフルーツ大福、ふかふかの肉まんなど、季節を味わう和菓子が揃った「創作和菓子ひかり」。大阪で11年修業した嘉村さんが、妻の早紀さきさんと二人三脚で店を切り盛りしています。地元の老舗店「高木まんじゅう」の閉店を受けて、事業承継する形で2019年に創業。これまで愛されてきた酒まんじゅう、チョコまんじゅう、玉子まんじゅうも店とともに受け継ぎました。砂糖の甘みをしっかり生かした味はそのままで、長年のファンにも喜ばれています。

オリジナル商品も人気で、定番はいちご餅。さらにみかんやマスカット、桃など旬の果物を贅沢に使ったフルーツ大福は、華やかな見た目とジューシーな味わいで若い方にも好評です。嘉村さんは「特に季節感を大切にしています。また、佐賀県の農産物は甘みと香りが格段に良いので、知り合いの紹介を受けるなどして、なるべく地元産のものを仕入れているんです」と、一つ一つの食材にこだわっています。

その他、葛を使った溶けないアイス・くずバーや正月や慶弔時の餅など、手掛ける和菓子は60種類以上。「和菓子はちょっとしたおやつ、お祝い、お供えなど、さまざまなシーンに合います。そんな人生に寄り添った和菓子を、地元に根差して長くお届けしたいです」と嘉村さん。受け継ぎ、つないできた縁を育みながら、これからも季節の恵みを味わえる和菓子を作り続けます。